韓国のコーヒー文化
韓国旅行でコンビニやスーパーを訪れると、必ずと言っていいほど目に入るのが「ミックスコーヒー(믹스커피)」です。日本のインスタントコーヒーとは一味違うその味とパッケージに、興味を持つ日本人旅行者も少なくありません。
この記事では、韓国のコーヒー文化と日本のコーヒー文化の違いを、「スティックコーヒー」「カフェ文化」「消費スタイル」など、さまざまな観点からご紹介します。
◆ 韓国の「ミックスコーヒー」とは?
「ミックスコーヒー(믹스커피)」とは、インスタントコーヒー、砂糖、クリーマーが1本のスティックに入っている製品です。お湯を注ぐだけで、まろやかで甘いコーヒーが完成します。特に「Maxim(맥심)」というブランドは韓国国内で圧倒的な人気を誇っており、スーパーやコンビニだけでなく、オフィスや家庭にも常備されています。

▷ 日本のスティックコーヒーとの違い
特徴 | 韓国のミックスコーヒー | 日本のスティックコーヒー |
---|---|---|
味の傾向 | 甘くてクリーミー | ブラックや甘さ控えめが主流 |
内容 | コーヒー+砂糖+クリーマー | コーヒーのみ、またはラテ系 |
ターゲット | 大衆的、オフィス・家庭向け | 健康志向、個人向け |
ブランド例 | Maxim、KANU | AGF、Blendy、ネスカフェ |
◆ なぜ日本人に韓国のミックスコーヒーが人気なのか?
韓国のミックスコーヒーは、日本のものと比べて以下のような理由で人気があります:
- ドラマでの登場頻度が高い:韓国ドラマやバラエティ番組で登場することが多く、興味を持つ視聴者が多いです。
- レトロで可愛いデザイン:パッケージの色合いやレトロ感が「韓国っぽくて可愛い」と評価されることも。
- 価格が手頃:大量に買っても安いため、お土産としてもぴったりです。
- 意外性のある味わい:日本の「ブラック派」には驚かれるほど甘くて濃厚。それがかえって「新鮮でおいしい」と感じる人も多いです。
◆ 韓国カフェ文化の特徴
韓国では、カフェ文化が非常に発達しています。特に以下のような点が特徴です:
- カフェの数が多い
ソウル市内だけで数千軒のカフェがあり、どのエリアにも必ずカフェがあります。 - 長居ができる空間
Wi-Fiや電源完備、広い席など、パソコン作業をする人や勉強する学生が多く利用しています。 - 個性的なテーマカフェの多さ
動物カフェ、本屋カフェ、アート系など、インスタ映えを狙ったカフェも多く、観光客にとっても魅力的です。 - トレンドに敏感
たとえば、「ダルゴナコーヒー」や「塩パンラテ」など、流行が生まれると瞬く間に広がります。

◆ 一方、日本のカフェ文化は?
日本にも喫茶店文化が根付いていますが、韓国とは少し違ったスタイルが主流です:
- 「喫茶店」と「カフェ」の区別
昔ながらの喫茶店(純喫茶)と、現代的なカフェは客層や目的が異なります。 - 静かな空間を重視
韓国よりも「静かに過ごす」空間づくりが重視される傾向があります。 - コーヒーの味を重視
サードウェーブ系のスペシャリティコーヒーを扱うカフェも増えており、「豆の種類」や「抽出方法」にこだわる人が多いです。

◆ ミックスコーヒーから見える「味の好みの違い」
韓国人は全体的に「甘くて濃厚」な味を好む傾向があります。焼酎、チゲ、インスタントラーメン、そしてコーヒーに至るまで、「はっきりした味」が好まれます。
その一方で、日本人は比較的「さっぱり」「控えめ」な味を好む人が多く、インスタントコーヒーも「甘さ控えめ」や「無糖ブラック」が人気です。
このような背景から、韓国のミックスコーヒーは「ちょっと甘すぎる」と感じる人もいれば、「これはこれでアリ!」とファンになる人もいます。
◆ 韓国旅行で買えるおすすめミックスコーヒー
韓国旅行中にぜひ試してほしい&お土産にぴったりなミックスコーヒーをいくつかご紹介します:
- 맥심 모카골드(Maxim Mocha Gold)
韓国の定番中の定番。まろやかで甘く、クセのない味です。 - 맥심 화이트골드(Maxim White Gold)
よりミルキーで、カフェオレ好きにおすすめ。 - KANU(カヌ)アメリカーノシリーズ
砂糖やミルクなしの、ブラック派向けスティックタイプ。韓国でも「大人の味」として人気。 - KANU LATTEシリーズ
ラテ好きにはこちら。甘すぎず、カフェクオリティに近い味。
◆ まとめ:コーヒーから見える韓国と日本の文化の違い
コーヒーは単なる飲み物ではなく、その国のライフスタイルや味覚、文化を映す鏡のような存在です。
韓国のミックスコーヒーは「手軽で甘い」「みんなで飲む」文化を反映し、日本のスティックコーヒーは「自分の好みに合わせて選ぶ」個人主義的な志向が見えます。
韓国旅行の際には、ぜひ現地のカフェでコーヒーを楽しんだり、スーパーでミックスコーヒーを手に取ってみてください。きっと日本とは違う「味わい」と「文化」を感じられるはずです。
目次
