矯正装置(ブラケット)

歯列矯正をする際の注意点を先にお話ししたのは、今回の内容が歯の美容整形に含まれる矯正治療について説明するものであり、美容的な側面が過度に強調されることを避けるためです。ここから本格的に、歯列矯正の種類を細かく分けて説明していきたいと思います。「歯列矯正」と聞くと、まず思い浮かぶのは、歯にブラケットとワイヤーをつけて笑う姿ではないでしょうか。一般的に、歯列矯正は、歯を動かすための牽引装置であるブラケットを装着するかどうかで大きく分けられます。
マウスピース矯正

「マウスピース矯正」と総称される歯列矯正は、歯にブラケットを装着せず、計画されたスケジュールに従って歯の動きを調整し、それに合わせた歯型のマウスピースを作成して装着する矯正装置です。以前は、段階ごとの歯の動きを正確に予測することが難しかったため、大きく歯を移動させる必要がある場合や、歯の重なりが激しい場合、または上下方向の大幅な移動が必要なケースでは、透明矯正は推奨されませんでした。しかし、近年では歯科にデジタルシステムが普及したことで、透明矯正の治療範囲が広がっています。
インビザライン

最も広く知られているマウスピース矯正のひとつに、インビザラインがあります。これは、アメリカのインビザライン社が開発したマウスピース型矯正装置で、多面的な精密検査によって取得した患者の口腔情報をインビザライン社に送信し、独自に開発された人工知能を活用して最適な矯正結果を導き出すための動きをシミュレーションします。そのシミュレーション結果をもとに、独自の矯正装置製作ツールを使用して、治療の各段階に対応した歯型のマウスピースを作成し、患者に提供します。
医療スタッフの管理

まず最も重要なのは、時に合わせて歯型のマウスピースを正しく装着することですが、それでも定期的に歯科医師に診てもらう理由は、歯の動き具合に応じてそのタイミングを調整したり、時期の間に追加の装置が必要だと医療スタッフが判断することがあるためです。治療過程における医療スタッフの管理は非常に重要です。場合によっては、歯にリングを取り付けて歯の動きの牽引力を高めることもあるため、そのような場合には医療スタッフによる施術が必要です。
脱着可能な歯列矯正

インビザラインの他の歯列矯正と異なる大きな利点は、脱着が可能であることです。脱着が可能であるということは、望まない時には取り外すことができるという意味で、社会生活の中で人と会う場合や食事を共にする時には矯正装置を外すことができます。また、矯正装置が透明であるため、他の人が矯正器具を装着しているかどうか、よほど詳しく見ない限り、気づきにくいです。そのため、外見に敏感な芸能人を目指す人や、社会生活を送るビジネスマンに好まれる歯列矯正です。
便利な口腔衛生管理

また、インビザラインは一般的な矯正に比べて口腔ケアが容易です。一般的な歯列矯正に使用されるブラケットは歯に接着して固定するため、食べ物などの異物が詰まりやすくなります。そのため、通常の歯磨きや口腔ケアよりも、はるかに細かく管理しなければなりません。しかし、インビザラインは歯磨きの際に一時的に取り外して、後で再度装着することができるため、口腔ケアが格段に便利になります。通常の歯磨きやケア方法でも問題なく、特別な注意を必要としません。
長い通院間隔

ただし、歯が動く矯正の特性上、外部からの刺激に敏感で、ダメージを受けやすいです。そのため、歯磨きを怠ってはいけません。また、矯正中の定期的な病院訪問は必須なので、先延ばしにしたり、無視したりしてはいけません。幸いなことに、インビザラインのもう一つの利点は、一般的な矯正に比べて病院に頻繁に通う必要がないことです。通常、2ヶ月に1回程度の訪問で済むため、その分便利で、ブラケットが外れたり、装置に挟まれたりすることがないため、緊急で病院に行くこともほとんどありません。
重要な場面が迫っている場合

こうしたさまざまな理由から、インビザライン矯正を選ぶ方が多いです。特に、結婚式や面接などの重要な場面を控えている場合、病院でインビザラインを勧められることがよくあります。しかし、歯に必要な力の方向や強度が個別に異なるため、より難しいケースの歯列矯正の場合は、一般的な歯列矯正を行うのが適切です。言い換えれば、インビザラインは美的には優れているものの、矯正期間が相対的に長くなる可能性があるということです。
歯の整形は次に続きます