施術方法

img src : https://stateendodontics.com/procedures/endodontic-surgery/
歯根端切除術の施術過程は、まず歯肉を切開して剥離し、歯根端の膿瘍部位を露出させます。次に、歯根尖部の感染した歯槽骨に穴を開け、炎症組織を除去します。その後、歯根(歯の根)の先端を約3mm切除し、MTAなどの抗菌性充填材料で切除した歯根端および神経管を封鎖します。最後に歯肉を縫合し、予後を観察するという流れで治療が進行します。施術中は対象部位に麻酔を施すため、痛みはありません。
難易度の高い施術

施術後の回復期には、切開部位に多少の違和感や腫れが生じることがあるため、鎮痛剤や抗生剤を処方します。また、顎の骨が厚い部分や歯根が口蓋側に向いている場合など、解剖学的な要因も考慮する必要があるため、比較的難易度が高くなる施術です。 一般的に、以前に切開したことがある歯や、アクセスが困難で成功率が低い神経および副鼻腔に潜在的な問題を抱える臼歯の場合、口腔衛生管理が不十分で重度の歯周病や虫歯がある場合は、歯根端切除術が難しくなることがあります。
施術が難しい場合

また、全身麻酔が必要な患者や、歯の神経枝が複数存在する場合、歯髄組織の吸収がすでに進行している歯、歯根が短い歯、または歯根端が上顎洞・下顎管・オトガイ孔などに近接している場合も、歯根端切除術が難しくなることがあります。 歯根端切除術は外科的な根管治療の一種といえますが、この施術が困難であると判断される場合は、抜歯を検討する必要があります。歯科治療に関する内容を執筆する中で何度も強調していることですが、正確な判断には専門医との十分な相談が不可欠です。
自然歯の保存

多くの方がご存じのように、抜歯は最終手段として考えるのが望ましいです。施術のアプローチによっては歯を残せる可能性があるため、十分な時間をかけて精密検査を受け、経験豊富な歯科医と相談しながら、できる限り自然歯を残す方向で治療を進めることをお勧めします。 近年、インプラント技術の向上や価格の低下が進んでいますが、自分の歯を完全に代替できる人工歯は存在しません。もちろん最終的な選択は患者様ご自身に委ねられますが、20年間クロスディに来院された患者様のケースを振り返っても、可能な限り自分の歯を残せる方法を選択するのが最善と言えます。
保存治療終わり